ひとりごと

ぐだぐだと思ったことを思ったままに

ひとりごと

まさか、と思った。
うそだ、と思った。
信じたくなかった。
自分の中の確固たる何かが音を立てて崩れた気がした。

デビューがゴールではないということは、彼らが口を揃えて言うようにわたしもそう思っていた。
デビューがスタートだと、そこから始まるのだと、そう思っていた。
デビューまでの年月が何でもないわけではないしそこに意味がないわけではない。Jr.たちがデビューを目指して頑張っているのはわかっているけれど、それだけが全てではないということも頭の隅に置いていたつもりだった。
Jr.でも芸能人の端くれでもないただの一般人のわたしだけれども。

でも、デビューしたら 確実なもの ができると思っていた。
デビューしたら 未来が確約 されるものだと思っていた。
不祥事を起こさない限り、仕方ないよね、と思われる要素がない限り。

違った。
そんなことはなかった。
彼らは 契約の更新 をしていた、言わば 契約社員 に過ぎなかった。
 更新しない と言えば、今までの数年だって十数年だって、その一言で続けられなくなる儚く脆いものだった。
確固たるものなんて、なかった。
そんなもの、最初からどこにもなかったんだ。
そんなことに気がつかなかったわけではないけれど、考えたことがなかった。
ジャニーズでいられる限りはジャニーズでいることを選択してくれるものだと勝手に信じて思い込んでいただけだった。

わたしたち(ジャニーズファンの恐らく半数以上)は数年で、早ければ数ヶ月で 担降り をして応援する対象を変えているのに、ずっと1人を追いかけて応援してずっと その人のファン という立ち位置にいるわけではないのに、彼らにはずっとその場にいることを強要するなんてなんともおこがましいことだと、なんとも理不尽なことだと、言ってしまえばそう考えられるけれども、わたしたちはいとも簡単に 辞めないで と口にする。

今までに仲間が辞めてきた彼だから、
グループを続けてきた彼だから、
たくさん悩んで、
たくさん苦しんで、
たくさんもがいて、
たくさん考えて、
その後に出したどうしても変えられない決断だとわかっているはずなのに。

正解なんて、たぶんどこにもないんだとわたしは思う。
彼が出した結論を受け入れられる人もいるだろうし、受け入れられない人もいるだろう。
あと4ヶ月と少し、全力で応援する人もいるだろうし、もう無理だと離れる人もいるだろう。

わたしは、応援している人がジャニーズではなくなった経験がないから何かを言える立場ではないけれども。
でも、それでも、彼のことを責めたくはない。
わたしたちが仕事を辞めるように、
彼らにとっても 仕事 でしかない活動を、それを辞めることに責める理由はないんだと、わたしは思う。

彼が見せてくれた笑顔は、たぶん、偽りではないと思う。
これから彼が見せてくれる笑顔も、たぶん、偽りではないはずだ。
たかが4ヶ月。
されど4ヶ月。
彼が KAT-TUNの一員 として刻んでくれる最後の瞬間を、ジャニオタであるわたしもしっかりと心に刻みたい。